2025年10月10日(米国時間)、仮想通貨市場で過去最大級の強制ロスカット(清算)が発生しました。きっかけは、米国のトランプ大統領が中国に追加で100%の関税をかける方針と、重要ソフトウェアの対中輸出規制を表明したこと。これを受けてビットコインは急落し、市場全体で約190億ドル(約2.8〜2.9兆円相当)のポジションが一気に吹き飛びました。
まず結論(初心者向けポイント3つ)
- ニュースきっかけで価格が急落
「関税」や「規制」は先行き不安を生む → リスク資産(仮想通貨や株)に売りが出やすい。 - レバレッジが“連鎖反応”を拡大
価格が下がる→証拠金不足→強制ロスカット→さらに下がる、の悪循環に。24時間で190億ドル、約160万人が清算の対象になったと報じられました。 - 安全資産へ資金が逃げる動きも
米国債や金に資金がシフトしたとの観測も出ています。
何が起きた?(時系列でサクッと)
- 10月6日ごろ:ビットコインは過去最高値に接近・更新(約12万5,000ドル台)。
- 10月10日(米国時間):トランプ大統領が中国へ追加100%関税と対中ソフトウェア輸出規制を表明。市場の不確実性が急上昇。
- その後すぐ:ビットコインが急落、強制ロスカットが連鎖。24時間で約190億ドル、約160万人が清算の“史上最大イベント”に。
- 10月11〜14日:各紙が「史上最大の清算」「弱気ムード」「ヘッジ需要増加」などを報道。価格は高値から約1割超の下落水準で推移。
用語ミニ解説
強制ロスカット(清算)って?
レバレッジ取引で担保(証拠金)に対して損失が大きくなりすぎたとき、取引所が自動的にポジションを閉じる仕組み。価格が大きく動くと、次々とロスカットが発生→さらに価格が下がるという“雪だるま”になりやすいです。今回の清算規模は過去最大級と複数メディアが報じています。
なぜ「関税」で仮想通貨が下がるの?
関税・規制の強化=貿易やIT供給網の先行き不安→世界の投資家がリスクを減らす動きに傾きやすい。株式・原油・仮想通貨のような“価格が振れやすい資産”が売られ、米国債や金のような“相対的に安全”とされる資産に資金が移ることがあります。
今回の相場で見えた“教訓”
- (教訓1)レバレッジはほどほどに
好調時は利益を押し上げますが、急変時は退場リスクが一気に高まります。清算統計(Coinglass等)を日頃からチェックするのも手。 - (教訓2)“外部要因”は無視できない
仮想通貨でも**マクロニュース(関税・規制・地政学)**で大きく動きます。「クリプトは独立した市場」と思い込まず、株や金利、為替も合わせて見ましょう。 - (教訓3)下げ止まりの“サイン”を観察
テクニカルでは重要なサポート割れが続くかが焦点。割れが続けば次の下値目安に意識が移る——といった見立ても出ています。
初心者ができるリスク管理チェックリスト
- □ レバレッジは使わない(または極小に)
- □ 損切りルールを最初に決めておく
- □ ポジションサイズは資金の一部に限定
- □ **ニュース(関税・規制・金利)**をウォッチ
- □ 分散投資で一極集中を避ける
参考・出典(最新報道)
- 追加関税と輸出規制の表明(米政権)と急落の経緯:Bloomberg(10/10〜)、Yahoo!ニュース経由の日本語記事。ブルームバーグ+1
- 清算規模「24時間で約190億ドル/約160万人」:Bloomberg、各社の集計。ブルームバーグ+2ブルームバーグ+2
- その後の相場・テクニカルの注目点:MarketWatch(10/15 JST)。マーケットウォッチ
- 「安全資産」への資金シフト観測:Yahoo!ニュース(Bloomberg日本語配信)。Yahoo!ファイナンス
- 清算データの参照元(Coinglass):指標ページ。coinglass
- 追加の市況・余波:Reuters・Bloomberg続報。Reuters+1
記事内の数字は報道時点のものです(JST:2025年10月15日)。相場は常に変動します。投資判断はご自身の責任でお願いします。



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